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故人への供養 お塔婆の深い意味

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八柱霊園 でのご法要・納骨・お墓をお考えの方は当院まで。


今回は、日本の伝統的な供養の道具である「お塔婆」についてお話しします。
お塔婆をご存知でしょうか?
お塔婆は、お寺や墓地に立っている木製の塔で、多くの場合、亡くなった人々のために立てられます。
故人を偲び、供養する大切なアイテムですが、でも、なぜお塔婆が必要なのでしょうか?
その意義や使い方を住職として解説いたします。


 

1. お塔婆とは



お塔婆は、木や石で作られた塔で、仏教の伝統的な象徴です。
一般的に、お寺や墓地、戒名寺院の境内などに設置されます。
塔婆とは、「卒塔婆」の略語で、もともとは古代インドの言葉「ストゥーパ」という言葉を、音訳したものです。
ストゥーパとは、仏塔とも訳され、お釈迦様の遺骨を納めた塔のことを言います。
日本のお寺でよく見ることのできる五重塔も、五輪塔も、もとをたどればストゥーパです。



お塔婆には墨で故人の戒名とそれぞれの宗派の聖句あるいは梵字などが書かれており、故人の霊を偲び、永遠の安らぎを祈る重要な役割を果たします。

お塔婆にはさまざまな形や大きさがありますが、現在、日本のお塔婆というと、長さ1~2mほどの板塔婆を指します。


            

そのかたちは、五輪塔がもとになってできており、仏教の世界観が表現されています。
一番下の四角形は「地」を表しています。
その上の円形は「水」を、その上の三角形は「火」を、その上の半円形は「風」を表しています。
そして一番上の宝珠形は「空」を表しています。
仏教は地水火風空の5つの要素が、世界を構成していると考えているのです。
そして人間もこの5つの要素によって、生かされていると考えているのです。

 

2. お塔婆の役割とは


お塔婆は亡くなった人々の霊を慰め、導く役割があります。
仏教では、人が亡くなると「三途の川」という川を渡らなければならないとされています。
お塔婆はその旅を安全にするための道しるべや灯台のようなものです。
また、故人を偲び供養するための場所を示す役割もあります。
お寺や墓地にお塔婆が立てられることで、故人が眠る場所を特定し、家族や親族が供養に訪れることができます。

そして、お塔婆は故人を供養するための道具としても大切な意味を持ちます。
お塔婆に刻まれた戒名を手を合わせて読むことで、故人を思い出し、心を込めた祈りを捧げることができます。


 

3. お塔婆と心遣い


お塔婆を立てることは、愛する人への敬意を示す行為です。
しかし、ただ立てるだけでなく、定期的に手を合わせて祈りを捧げることも大切です。
家族や親族がお塔婆の前に立ち、故人を思い出し、心を込めた祈りを捧げることで、故人との絆を感じることができます。
お塔婆が立てられた場所は、家族の思い出や絆を重ねる大切な場所となるでしょう。
お塔婆を通じて、故人とのつながりを感じ、感謝の気持ちを込めて供養することが、家族の心をより一層深めることでしょう。

そして、お塔婆が古くなったり、壊れたりしたら、新しいものと交換することも大切です。
遺族がお塔婆を手入れし、線香を立てることで、故人への思いやりと愛情を表現することができます。

お墓は「〇〇家」と刻まれており、先祖代々の供養のために建てられるものですが、お塔婆には故人の戒名が書かれ、個人個人の供養のために建てられます。
お盆やお彼岸、年忌法要のときは、出来るだけお塔婆供養をされた方が良いかと思います。
ただ、各地域や宗派によって供養の形式や慣習は異なり、文化や宗教の背景によって供養の方法が変わることがあります。
供養の形式には多様性があり、それぞれの信仰や文化に根ざした形態が選ばれます。
大切なのは、故人への心からの感謝や尊敬を込めて、適切な供養を行うことです。





お塔婆は私たちが大切な人を偲ぶための手段であり、それを通じて生と死、人間関係の大切さを再認識させてくれます。
また、亡くなった人々への敬意を示す素晴らしい方法でもあります。
今回は、お塔婆の意義や役割についてお伝えしました。
お塔婆は、故人との絆を感じる場所として、多くの人々にとって心の支えとなっています。

お塔婆は時の経過と共に変化していくものですが、定期的に交換や管理を行うことで、永く美しさを保ちながら故人への供養を続けることができます。
大切な故人を偲ぶ場として、家族や親族が一堂に集まり、心を寄せ合う時間を持つことは、私たちにとってとても大切な瞬間です。

お塔婆の前で手を合わせ、故人への感謝と尊敬の気持ちを捧げることは、故人との絆を深めるとともに、自らの心にも平穏と安らぎをもたらすことでしょう。

どんなに時が経っても、故人との思い出や絆は私たちの心に生き続けます。
供養は、故人との絆を深める重要な瞬間であり、お塔婆がその象徴として大切な役割を果たしています。
お塔婆を通じて、故人への愛を胸に刻み、心に寄り添いながら、これからも大切な供養を続けていきましょう。
皆さんも大切な故人との絆を大切にし、心に残る供養を行っていただければ幸いです。
そして、お墓参りなどでお塔婆を見かけたときは、その背後にある意味と役割を思い出してみてください。

 

蓮上院 | 八柱霊園

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